子どもと全身麻酔

小さなお子さんの、全身麻酔によるお気の毒な事件がありました。
うちも、双子のひとりが陰嚢水腫で2歳のときに手術したのですが、とにかく全身麻酔だけが心配だったことを思い出しました。ただただ、ご冥福をお祈りします。
我が子が、麻酔で意識を失ったまま帰らぬ人となるなんて、考えただけでもぞっとします。
幼児の全身麻酔について、検索してみました。
■子どもの手術は全身麻酔が基本
麻酔には局所麻酔と全身麻酔があり、全身麻酔は意識を失わせます。
全身麻酔法には、口と鼻にマスクをあてたり、気管内にチューブを挿入(気管内挿管)して麻酔薬を吸わせる吸入麻酔法や、手や足の静脈から麻酔薬を送り込む静脈麻酔法、筋肉注射法などがあります。
大人の場合は手術の部位や手術方法によって、手術部のみの痛みや知覚を抑える局所麻酔が施されることもありますが、子どもでは、病気の種類や手術の難度にかかわりなく、原則として全身麻酔が用いられ、穿刺やカテーテルの導入などを伴う検査でも、全身麻酔をするケースがあります。
一般に麻酔は、手術中の痛みを取り除くための医療処置と考えられがちですが、全身麻酔では、血圧、脈拍、呼吸、体温など、全身のあらゆる状態が変化するため、手術が安全に行われるように管理する必要が出てきます。
■安全確保のための全身麻酔
子どもは痛みが無いからといって、じっとしているわけではありません。
ある程度の年齢になると、歯や耳などの局所的な処置の間は我慢していられるようになりますが、年齢が低いほど、意識して動かないでいるのは困難です。
また、手術が子どもに与える恐怖心にも配慮が必要です。見慣れない大人に囲まれ、手術器具がたくさん並んだ手術室で、からだにモニター用の機器を張り付けられ、たった一人でからだを切られるという感覚は、子どもには強烈な恐怖心を与えます。
泣いたり、暴れたりする危険はもちろんのこと、たとえ手術が無事に終わっても、後々まで心に傷が残ることになりまねません。
子どもに全身麻酔を施すのは、こうした危険を避けるためです。
全身麻酔は、麻酔の影響が特定の部位にとどまる局所麻酔より危険性が高いと思われがちですが、執刀医が麻酔も行う場合が多い局所麻酔と違って、全身麻酔の場合は専門の麻酔科医が必ずついて、手術前から、術中、術後まで子どもの状態を最善に保つよう、さまざまな管理と処置が行われます。
従って、全身麻酔が局所麻酔と比べて危険だということは全くありません。
しかし、子どもの麻酔は、呼吸管理などが難しく大人と比べて特異性があり、子どもの麻酔を行う麻酔医には経験と技術が必要とされます。
現在は、各地の小児病院で小児麻酔の修練を積んだ麻酔科医が、各病院の麻酔科に少しずつ増えています。
子どもの麻酔と術後の管理より一部を引用
うちの双子兄の手術のときにも、確かに執刀医はもちろん「麻酔医の○○先生です。」ということで手術前に紹介されました。子供の手術においては、患部の治療以上に重要なポジションといえるのかも知れません。
うちは大きな大学病院で手術していただいたのですが、上の記述にもあるように、非常に経験と技術が必要な部分ですので、そういう意味では、スタッフも多い大病院のほうが、確率的に親としては安心出来ますね。
ただ人の体は個々の特性により、手術の反応がどう出るかはわかりません。親は、ただひたすら祈るしかないというのが、辛く、もどかしいばかりです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です